ペーパードリップでコーヒーを淹れている方も多いと思いますが、フィルターのこだわりや、選ぶ基準等はありますか?
今回は、紙フィルターの話。
茶色いフィルターと白いフィルターどっちを選ぶか?について私が思うところについてお話していきたいと思います。
それではいってみましょう!
漂白か無漂白か問題。
コーヒーのペーパードリップで度々話題に出る
「ペーパーフィルターは漂白か無漂白か問題。」
ペーパードリップをしている方は、一度は気にした事があるのではないでしょうか?
ペーパーフィルターには、主に下記の2種類あります。
- 漂白した白いフィルター
- 漂白してない茶色いフィルター 「未晒し(みさらし)とも言われています。」
カリタでもハリオでも漂白タイプと無漂白タイプの2種類が販売されていますね。
どっちを選ぶかは【人による】
このペーパーどっちを選ぶか問題ですが、前提として、
どちらかが良くて、どちらかが悪いとかは無いです。
私は白い漂白タイプを好んで使っていますが、フィルターに何を求めるかによって選び方は変わりますので、【人による。】ということになります。
私はペーパードリップ用として、白い漂白タイプのフィルターを気に入って使っていますが、100人いたら100人に白いフィルターが合っているとは言えないのも事実です。
どんな人に【白いフィルター】が向いていて、どんな人に【茶色いフィルター】が向いているのか。
ここからは、少し掘り下げて考えていきたいと思います。
需要があるから2種類ある
実際に、コーヒー器具メーカーは2つの種類のフィルターを販売し続けています。
つまり、どちらのフィルターにも需要があるということですね。
なぜ、2つあるのか?という事も含めて考えていきましょう。
白と茶
白いフィルターと茶色いフィルターの違いは、製造過程の工程の違いです。
紙の原料であるパルプは木材から作られていますが(再生紙の場合は除く)、木材にはリグニンという成分が含まれていて、この成分を除去しないと色や臭いが残ってしまいます。
このリグニンを除去する工程の違いが、ペーパーの色に表れています。
【漂白して除去した白い紙】
漂白剤を使い、リグニンを除去します。
【漂白】と聞くと、塩素等のような刺激が強いイメージがありますが、コーヒー用のフィルターの製造に関しては、酵素漂白剤といわれる塩素が含まれていない漂白剤を使うので、完成した紙には塩素が含まれていません。
【水洗いで除去した茶色い紙】
水洗いする事で、リグニンを除去します。
薬剤を使わずに大量の水で洗い流す方法ですが、酸素漂白に比べるとどうしても紙の色や臭いが残ってしまいますし、水だけで長時間かけて除去するため、漂白よりもコストがかかります。
薬剤の残留が気になる方は茶色を選ぶ
こういった製造過程の違いで、
- 【漂白をしている物】は、出来上がった紙の色は【白く】なりますし、
- 【漂白をしていない物】は、出来上がった紙の色は【茶色く】なります。
漂白剤を使えば、時間も短縮できますし紙臭さもすぐに取れるので、製造コストも安くできるのですが、
薬剤の残留を気にする方や、ほんのわずかな化学物質に反応してしまう過敏症の方の中には、漂白したフィルターを避けて無漂白のフィルターを選ぶ方もいます。
コーヒーに影響はあるのか?
ではフィルターの色の違いはコーヒーの味や香りに影響があるのか?という話ですが。
- 無漂白(茶色): 紙の臭いや味がコーヒーに移る
- 漂白 (白色): 紙の臭いや味がコーヒーに移りにくい
と言われています。
茶色いフィルターを使う方の中には、臭いや味が移るのを軽減する為に、ドリップする時に、フィルターを湯通し(リンス)してから使う方も多いようです。
こういった理由から、雑誌やインターネットでも漂白フィルターをおすすめしている方が多いようです。
私的にも、味や香りを重視する方には、【漂白した白いフィルター】がおすすめです。
2つのフィルターを試してみましょう
さて、理屈は分かりましたが、この記事を読んでいただいている方は、是非一度、違いを試してもらいたいと思っています。
雑誌に書いてあったから、とか、ネットに書いてあったから。
というよりも、自分の五感で感じた方が、より納得してコーヒーを淹れる事が出来るでしょうし、もし今後、誰かに伝える事があった時にも説得力が増すと思うのです。
フィルターの臭い
まずは、2つのフィルターの臭いを嗅いでみましょう。
私個人的には、この状態では特に違いは感じませんでした。
ただ、紙フィルターは、周囲の臭いを吸ってしまいやすいので、面倒ですが、開封後は袋に入れてたりした方が良いです。
普段、キッチンに出しっぱなしにしていて、臭いが移ってるとかはあるかもです。
コーヒーでは無く、お湯で比べてみるのがおすすめです。
実際に、味や臭いの違いを比べてみる時は、コーヒーにして飲み比べるのではなく、湯通ししたお湯で比べた方がより分かりやすいのでおすすめです。
同じ量のお湯を2つのドリッパー(フィルター)に注ぎます。
はい。
光の加減もあると思いますが、見た目の違いはほぼありません。
飲み比べた結果は
「 漂白の勝ち 」
個人的な意見として書きますが、
漂白していない茶色いフィルターに関しては、一番はやはり紙臭さが結構気になります、味も純粋なお湯に「何か」が混ざっているような印象です。
飲み比べてみないと分からないレベルかもしれませんが、味・香り共に、漂白してある白いフィルターを通した方がスッキリ違和感なくお湯として飲めました。
おまけ:コーヒーにしたら?
「コーヒーにしたら分からないんじゃないの?」と言われるかもしれません。
確かにコーヒーにしたら意識しないと分からないかもしれませんが、
あとは「そのお湯で抽出したコーヒーを飲みたいか?」「誰かに出したいか?」という事で決めれば良いかと思います。
まとめ:決めるのは試してからにしませんか?
私自身も、基本的には漂白してある白いフィルターを選んでいますが、漂白を気にされる方は茶色いフィルターを選ぶ方もいるでしょうから、それぞれ、求める物が違えば、選択も変わると思います。
一番、いけないのは、「誰かが言ってたから」とか、「○○に書いてあったから」という事かな?と思っていて自分自身も気を付けているところです。
せっかく
「ペーパーフィルターどっちが良いんだろ?」
と思ったのなら、試してみませんか?
その上で、選べば良いだけです。
ペーパーフィルターは白い漂白タイプの方が、「紙臭さも無くクリアな味になる。」というのは正直、どこにでも書いてあります。
その辺に落ちている情報より、あなたが実際に自分の目で、鼻で、舌で感じてみる事の方が収穫は多いと思いますよ。
ペーパーフィルターなんて2種類買っても数百円ですしね。
あぁ、コーヒーって奥深いものです。(笑)
最後までご覧いただきありがとうございました。
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